わくわく題詠鳩の会兼題解説

◆ 兼題解説 冬菜・古巣 ◆

冬菜(ふゆな)
芭蕉句 さしこもる葎(むぐら)の友かふゆなうり(ゆきまるげ)
〔本意・形状〕 小松菜、雪菜、野沢菜、水菜、等九月に種をまき冬から春にかけて取り入れ、多くは漬物にする葉もの野菜を総称する季語。枯れはてた冬野に、冬菜畑だけがみどり鮮やかである。
〔季題の歴史〕 『四季名寄』(天保七)に兼三冬として所出。
〔類題 傍題〕 冬菜畑、冬菜売、冬菜飯
〔例   句〕 桶踏んで冬菜を洗ふ女かな    正岡子規
縫い疲れ冬菜の色に慰む日    杉田久女
冬菜に塩ふって輝く路地の日よ  菖蒲あや
ひろびろとふかぶかと日や冬菜畑 大橋敦子
月光も重さとしたり冬菜漬    金箱戈止夫
古巣(ふるす)
芭蕉句 旅がらす古巣は梅に成りにけり(鳥のみち)
ふるすただあはれなるべき隣かな(あつめ句)
闇の夜や巣をまどはしてなく衛(ちどり)(猿蓑)
〔本意・形状〕 鳥の雛が巣立った後の古い巣である。捨てられた巣にはあわれが漂う。多くの鳥は毎年新しく巣作りをするが、雀燕などは古巣を修理して使うこともある。
〔季題の歴史〕 『御傘』(慶安四)に「巣、春なり。古巣も同じ」。
〔類題 傍題〕 特になし
〔例   句〕 小鳥さへ跡を接木の古巣かな    重頼
やや高く破船に似たる古巣あり   七田谷まりうす 
御籤をも結ひこめてある古巣かな  森田峠
鳥の影見ぬ半島の古巣かな     片山由美子
梅椿皆咲いている古巣かな     岸本尚毅
(根本梨花)


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