| 冬菜(ふゆな) |
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| 芭蕉句 | さしこもる葎(むぐら)の友かふゆなうり(ゆきまるげ) |
| 〔本意・形状〕 | 小松菜、雪菜、野沢菜、水菜、等九月に種をまき冬から春にかけて取り入れ、多くは漬物にする葉もの野菜を総称する季語。枯れはてた冬野に、冬菜畑だけがみどり鮮やかである。 |
| 〔季題の歴史〕 | 『四季名寄』(天保七)に兼三冬として所出。 |
| 〔類題 傍題〕 | 冬菜畑、冬菜売、冬菜飯 |
| 〔例 句〕 | 桶踏んで冬菜を洗ふ女かな 正岡子規 縫い疲れ冬菜の色に慰む日 杉田久女 冬菜に塩ふって輝く路地の日よ 菖蒲あや ひろびろとふかぶかと日や冬菜畑 大橋敦子 月光も重さとしたり冬菜漬 金箱戈止夫 |
| 古巣(ふるす) | |
| 芭蕉句 | 旅がらす古巣は梅に成りにけり(鳥のみち) ふるすただあはれなるべき隣かな(あつめ句) 闇の夜や巣をまどはしてなく衛(ちどり)(猿蓑) |
| 〔本意・形状〕 | 鳥の雛が巣立った後の古い巣である。捨てられた巣にはあわれが漂う。多くの鳥は毎年新しく巣作りをするが、雀燕などは古巣を修理して使うこともある。 |
| 〔季題の歴史〕 | 『御傘』(慶安四)に「巣、春なり。古巣も同じ」。 |
| 〔類題 傍題〕 | 特になし |
| 〔例 句〕 | 小鳥さへ跡を接木の古巣かな 重頼 やや高く破船に似たる古巣あり 七田谷まりうす 御籤をも結ひこめてある古巣かな 森田峠 鳥の影見ぬ半島の古巣かな 片山由美子 梅椿皆咲いている古巣かな 岸本尚毅 |
| (根本梨花) | |