白山俳句会会報 No.67

白山句会 白山句会報第67号

  □日時 2025年12月12日~26日 第16回ネット句会
  □会場 「芭蕉会議」サイト会員フォーラム(専用掲示板)


 新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。
 12月ネット句会は、お忙しい中、25名の方に投句していただきました。全74句には、いろんな季語を拝見することができました。寒さや冷たさの中に、温もりを見出だすことができるので、冬の俳句は、寒さを和らげてくれました。

<エール記>


〈 俳 話 少 々 〉

 平明、つまり、読者にわかりやすい句に仕上げること、これは作者の腕前です。
 「園児らのお散歩コース柿日和」を例にすれば、「園児ら」「お散歩コース」は共に説明を要しないことば。その二つを「柿日和」で結んでいる。その結果、引率する先生の話や、園児たちの視線、そしてざわめきが読者の想像力を刺激する。「柿日和」だってむずかしいことばではないけれど、園児や散歩コースになじむ発見であり、作者の主観が導き出した表現なのだと思うのです。<海紅記>


〈 句 会 報 告 〉

 互選は三句投句、五句選の結果です。ただし、海紅選は五句を超える数を選んでいますので、互選の点数に含めてはおりません。
 また、海紅選の一部の作品について、作者の意図をそれない範囲で仮名遣いを改めたものがあります。御了承ください。<海紅記>


☆ 谷地海紅選 ☆

園児らのお散歩コース柿日和 宏美
背にほつと冬の陽浴びて里歩き 静枝
遠き日や母のかひなに在りし春 貴美
剪定のやさしき音色冬うらら 千年
コンサート帰りは葱とつみれ買ひ 美知子
猫の顔瞑想めきて日向ぼこ 馨子
待ちぼうけ川面は冬の空映し 理恵子
幼子や優しい嘘で待つサンタ うらら
八卦みの推しの黄色や手帳買ふ エール
やうやくの母の時間や日向ぼこ 蛙星
まんまるの師走の月と帰りけり 馨子
寒月や故人と語る日の増えて 京子

☆ 互選結果 ☆

10票 まんまるの師走の月と帰りけり 馨子
8票 跡継ぎのゐない豆腐屋冬灯し うらら
5票 雪明かり津波警報解除すと 海紅
5票 冬眠を願ふ人々イオマンテ 千年
5票 湧き立つやひと塊の寒雀 エール
4票 猫の顔瞑想めきて日向ぼこ 馨子
4票 剪定のやさしき音色冬うらら 千年
4票 小春日の影やはらかに土を踏む 草栞
3票 ママチャリは冬夕焼を追ひかけて うらら
3票 寒月や故人と語る日の増えて 京子
3票 遠き日や母のかひなに在りし春 貴美
3票 寒晴れや車窓の川は群青色 ふみ子
3票 コンサート帰りは葱とつみれ買ひ 美知子
3票 バスを待つ赤いほつぺに冬の風 理恵子
2票 湯豆腐や日本の平和てふこころ 蛙星
2票 やうやくの母の時間や日向ぼこ 蛙星
2票 解体と聞きて訪ぬる枯野かな 海紅
2票 背にほつと冬の陽浴びて里歩き 静枝
2票 しやがみ込み遍路も見入るヤッコソウ 千年
2票 待ちぼうけ川面は冬の空映し 理恵子
2票 蒲団干しかくれんぼする笑ひ声 理恵子
2票 割腹を若者知るか憂国忌 窓花
2票 清らかにものおもふとき冬の月
1票 はらはらとさざんかの白月の風 eiko
1票 月明の軍艦を向く冬の薔薇 eiko
1票 一湾の月とパイプと燗酒と 安愚楽
1票 脆きもの記憶の欠片冬薔薇 正子
1票 仲冬や破壊神舞ふ博物館 正子
1票 一人旅バスを待とうか村時雨 和子
1票 一年よ姉の忌に咲け白椿 和子
1票 悲しみはかなた空から冬安居
1票 迫り来るながらスマホや年の暮 ひぐらし
1票 赤子泣く夜行列車や雪の原 ひぐらし
1票 一列の順番待ちや冬帽子 宏美
1票 着ぶくれやリズムダンスの参観日 宏美
1票 塩鮭は酢でと板長至福の夜 ふみ子
1票 棚上の積りし埃十二月 ふみ子
1票 年惜しむ故郷遠き二十人 海紅
1票 幼子や優しい嘘で待つサンタ うらら
1票 枯芝をむしつて見せる子どもかな 窓花
1票 外へ出よ赤黄オレンジ秋香る 静枝
1票 山眠るレストハウスの古寂びて 真美
1票 満月は今年最後とメール来る 美知子
1票 十二月最後の満月窓越しに 美雪
1票 やはらかき掌を握り合ふ年の暮 梨花
1票 月光とさやぎてをりし帰り花 梨花
1票 八卦みの推しの黄色や手帳買ふ エール


☆ 参加者 ☆ <順不同・敬称略>
谷地海紅、市川千年、礒部和子、今関理恵子、植田ひぐらし、宇田川うらら、荻原貴美、尾見谷静枝、梶原真美、佐藤馨子、椎名美知子、鈴木草栞、 世羅安愚楽、谷 美雪、丹野宏美、田中正子、中里蛙星、西野由美、根本梨花、平塚ふみ子、古崎 笙、眞杉窓花、森田京子、谷地元eiko、村上エール (以上25名)

<取りまとめ、エール記>
< 了 >



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