□日時 2025年11月2日(日)
□会場 古民家くろっく(カフェ・クロック離れ)
<エール記>
〈 俳 話 少 々 〉
初めて降り立つ飯能はまるごと昭和を残す街と思われた。秋祭りだったせいかもしれない。神経痛持ちの私は足手まといになるのを恐れて遠慮したが、草栞氏引率の吟行も新鮮だったらしく、良い句を読ませてもらった。句会の醍醐味のようなものを味わった気がする。今回のように嘱目が新鮮で強烈な句会では、欠席投句が色あせて見えるのが普通。でも「薬飲む湯吞並べて秋うらら」(青柳つくし)には感心した。「薬飲む」などという行為は気持ちが落ち込みがちだが、それを「湯吞並べて」とお茶目なところ、「秋うらら」と明るいところが読者には嬉しい。
句会がはねて、懇親の食事会まで余裕があったので、付合(連句)で遊んだ。俳句は俳諧の一部で、俳諧の目的は同座する喜びを味わうこと。連句は再会がかなった喜びの時空であります。またお目にかかりましょう。
「すれすれに」六句
すれすれに行き交ふ山車や鰯雲 馨子
古民家カフェに小鳥来るころ 真美
「月光」のさはりを弾きてもてなさん 草栞
のぞいてゐるはほろ酔ひの客 海紅
お土産に飯能ブルーの猪口ひとつ ふみ子
卒寿ことほぐ窓の初雪 うらら
2025.11.2白山句会飯能にて即興(衆議) <海紅記>
〈 句 会 報 告 〉
互選は三句投句、五句選の結果です。ただし、海紅選は詩情の有無を優先して、五句を超える数を選んでいますので、互選の点数に含めてはおりません。なお、一部の作品について、作者の意図をそれない範囲で表現を改めたものがあります。<海紅記>
☆ 谷地海紅選 ☆
| 男衆を二枚目にして秋祭り | うらら | ||
| ムーミンの別宅のある町の秋 | うらら | ||
| 薬飲む湯吞並べて秋うらら | つくし | ||
| すれすれに行き交ふ山車や鰯雲 | 馨子 | ||
| 秋祭り飯能焼きの猪口(ちょこ)ゲット | ふみ子 | ||
| 隔世の感ありムーミン谷に秋 | 正子 | ||
| 掘れば掘るほど秋深しダンゴムシ | 正子 | ||
| 飯能の何やらゆかし里神楽 | つゆ草 | ||
| 晩秋の囃子おかめは双子なり | 真美 |
☆ 互選結果 ☆
| 4 | すれすれに行き交ふ山車や鰯雲 | 馨子 | |
| 4 | 秋の旅にはかに吾も祭客 | 馨子 | |
| 4 | 祭り笛砂糖醤油の香を飛ばし | 海紅 | |
| 3 | 柳散る飯能を翔ぶアトム像 | 真美 | |
| 3 | 晩秋の囃子おかめは双子なり | 真美 | |
| 3 | 銀杏散る路地に聞こゆる笛太鼓 | 草栞 | |
| 2 | 晩秋の蕎麦屋の暖簾色褪せて | つゆ草 | |
| 2 | 落花しきり香木犀ふむまじと | 和子 | |
| 2 | 男衆を二枚目にして秋祭り | うらら | |
| 2 | 秋まつり遠き日のこと母のこと | うらら | |
| 1 | カフェの灯が路地に映ゆるや秋の星 | 由美 | |
| 1 | どんぐりを拾へて嬉し痛む指 | 美雪 | |
| 1 | 落ち葉掃く背にまた落ち葉よき朝(あした) | 美知子 | |
| 1 | 玄関の提灯ひとつ秋祭 | 真美 | |
| 1 | 笑み交はしCome Together冬隣 | 窓花 | |
| 1 | あやかしや一輪残る彼岸花 | ふみ子 | |
| 1 | 夜学子の書架に彷徨ふ神無月 | ひぐらし | |
| 1 | かなたには秩父連山秋深し | つゆ草 | |
| 1 | 飯能の何やらゆかし里神楽 | つゆ草 | |
| 1 | 居囃に心も弾む秋祭り | 草栞 | |
| 1 | 川風に吹かれ舞ひ出す秋の蝶 | 草栞 | |
| 1 | 新蕎麦や祭囃子に気のはやり | 馨子 | |
| 1 | 酔芙蓉お色直しで一日終へ | 和子 | |
| 1 | 真夜中に聞く雨の音冬近し | 蛙星 | |
| 1 | 秋天へ矢印のごと丹生樹 | エール | |
| 1 | 『季寄せ』から視線車窓へ露霜へ | エール |
| 〈備考欄〉 掲示板より草栞さん投稿文を一部転写させていただきました。 飯能散策コース (出発)飯能駅北口~八幡神社~観音寺~諏訪神社~天覧山下(アトム像/能仁寺)~飯能河原~店蔵絹甚~銀座通り~カフェ・クロック |
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| 参考写真も添付しておきます。 写真1:八幡神社(三島由紀夫の『美しい星』ゆかり) 写真2:天覧山 写真3:観音寺 写真4:飯能諏訪神社 写真5:中央公園の鉄腕アトム像(手塚治虫公認) |
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| 句会終了後の打ち上げ会を経て祭の最後のクライマックスとなる 山車の引き合わせもご覧頂き解散となりましたので,その模様の 写真スナップを添えて私からの感謝のご挨拶とさせて頂きます。〈草栞〉 |
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☆ 参加者 ☆ <順不同・敬称略>
谷地海紅、宇田川うらら、佐藤馨子、梶原真美、鈴木草栞、世羅安愚楽、田中正子、平塚ふみ子、三木つゆ草、村上エール(以上10名)
☆ 欠席投句者 ☆ <順不同・敬称略>
青柳つくし、礒部和子、植田ひぐらし、尾見谷静枝、椎名美知子、谷 美雪、丹野宏美、中里蛙星、西野由美、根本梨花、古崎笙、眞杉窓花、(以上12名)
<取りまとめ、エール記>
< 了 >