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論文を読む会議事録
講演 「詩が生まれ出る時−他者の力学」を聴いて 西澤美穂
 宮脇真彦先生の講演「詩が生まれる時―他者の力学」は、冒頭「普段は一行で一時間半話すもので…」と微笑まれた通りの充実したお話でした。
  内容は「1.詩の発見」「2.言葉から詩へ」「3.他者の力学」という見出しで展開し、それぞれ『去来抄』からあげた一句ずつの成立過程を、その他の俳書の事例を通して解説し、「句作には、いかに他者の力が働いているか」ということを説いてくださいました。
  特に先生が最後におっしゃった「言葉とは自身によって見出され、他者によって完成する」という言葉は印象的で、われわれ句作をする人間にとって、忘れてはならないことであると思いました。