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湖底に秋日を吸へるもの動く

■200710_02
海紅 2007/10/15-16:23 No.[2271]----------------------------------------

湖底に秋日を吸へるもの動く


久保寺勇造 2007/10/17-08:45 No.[2277]----------------------------------------

昭和32年に小河内ダムが完成しました。
600世帯が故郷を離れた時の思い「湖底の故郷」の歌が浮かんできます。

  夕日は赤し身は悲し
涙は熱く頬濡らす
さらば湖底のわが村よ
幼き夢のゆりかごよ   島田磐也 作詞

 東海林太郎さんがせつない声で歌っていました。


三木喜美 2007/10/17-17:07 No.[2279]----------------------------------------

湖底に沈んだ村の人々の哀愁は深く深く我々の心に響いてきます。この句はこの物語にピッタリで久保寺さんのこの句に寄せる叙情すごいと思います。また一方では、澄んだ秋の湖面に映り込んだ紅葉が風に揺らいでいる美しい光景も私には見えます。一つの句によりさまざまな想像が広がり、俳句のすばらしさはここにあるのだと思うと同時に、こういうのを名句というにだろうとまたひとつ勉強になりました。


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