ホーム
私の好きな私の一句 ― 会員紹介にかえて ―

◆ 虎視眈々と狙う復学 荻原かおる

五月の芭蕉会議発足の会以来、すっかりご無沙汰いたしております。
皆さんのお話を楽しく読ませていただきながら、私も何か書き込もうと思いつつも、学生時代に不勉強だったもので、ふさわしい話題をみつけることができず、躊躇したまま、ご挨拶が遅れてしまいました。
1971年東京生まれ、東京育ち。高校三年の時に、実家が千葉に転居することになり、それからはずっと千葉県北西部に住んでおります。都立高校を卒業後、東洋大学短期大学日本文学科(懐かしい!もうないんですよね……)に入学し、谷地先生にお世話になり
ました。
卒業後、長年の夢であった古代オリエント史へ一歩を踏み出すべく、就職はせずに、聴講生としていくつかの大学に所属し、ヘブライ語、トルコ語などを学びました。トルコで遺跡発掘現場に居候させていただいたり、エルサレム(イスラエル)へ留学の機会を得たりしましたが、縁あって谷地ゼミの先輩(?)と結婚し、一男一女の母親業をする日々を送っております。
短大時代は、俳句や文学を学ぶことになるとは思ってもみず、若かった私は「希望の学部ではない!」「私が学びたいものではない!」などという、生意気でひねくれた学生だったと思います。しかし、エルサレムでの学生生活で、思いがけず祖国を語るアイテムとして「HAIKU」の存在の大きいことに気づき、びっくりしたものです。
今は、小学校高学年の息子、娘のスケジュールに振り回されながら、懲りずに大学の生涯学習講座へ古代メソポタミア史、オリエント考古学などの授業を聞きに行き、虎視眈々と復学の機会を狙っています。
私の好きな「私の」句という課題ですが、困ったことに、まともに句作をしたり、書き残したりした記憶がなく、

名月に案内請うたか友逝きぬ   かおる

皆様が月のお話をなさっていましたので、あわてて「月」で五、七、五と並べてみました。先日の月の美しい日に亡くなった友人を悼んでいます。おかしいところがあれば、どうぞビシバシご指摘ください。
夫婦で会員ですので、「かおる」と名前で呼んでいただければと思います。(2006/10)
写真提供:高橋巧 氏



「芭蕉会議文学館」トップへ戻る