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芭蕉会議 第二回特別展 「金井巧の四季」
冬の句
ためらひつ郷にしたがふ寒さかな 妻の風邪息子厨に何刻む
旧姓の母の賞状一葉忌 一病を持ちたるほどの煤払
離れ住む母の霜夜の電話かな 枯園の少年何を断てざるや
枯枝を焚けば幼き日の匂ひ ふるさとに残りし母や夕時雨
爪を切るそれのみの音枯木宿 冬晴や細くみじかき母の影
小春日や終日めぐる古書の市 古暦焚けば消えゆく悔いの日々
惜しまれつ師走の通夜となりにけり この庭は花袋踏みしか敷松葉
日の光乗せてひらひら落葉ふる 子らの蹴るボール冬去る野に弾む
気ままなる旅に出でばや冬霞 絵ごころのふはり湧きたる冬田晴
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