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芭蕉会議 第二回特別展 「金井巧の四季」
夏の句
新茶の香母の遺影をなごませり 水の精出さうな気配ひつじ草
青簾かつて栄えし老舗あと 職辞してあの虹の橋渡りたし
百本の傘繚乱す梅雨の駅 薫風を封ぜしごとき便り来ぬ
夏帽子ぬいで童に道を問ふ 街中の暑さ背負ひて妻戻る
腕白もお転婆も減り子供の日 一病を持ち寄り梅雨のクラス会
夏痩せて彫刻めきし裸身かな 鮎の宿喉より記憶よみがへる
再生の足尾の森の閑古鳥 父の血を引かず祭を遠く見る
駅薄暑ポケットティッシュ貰ひけり  
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