あなたと懸命に歩いてきたつもりなのに
<じゃ 何が出来た?>と問われたら
何も出来てはいない
なのに あなたは
決して人を傷つけることのない
優しさを培ってきている
あなたは
バカにされた身の辛さを知っている
陰湿ないじめに耐えてきた
そして
自分をかばってくれた友達の
暖かさを知っている
舌たらずの
何もわからないと思っていたあなたが
<しあわせって やさしさかなあ>
突然 真剣な顔で言ったことがあった
おどろいて
お母さんは あなたを見上げたっけ
あれから九年
あなたは もう十七才
<優しさが幸せ>だったら
あなたの幸せは自分でつかんだもの |