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 ■200610_02_akapen
 事務局   2006/10/13-14:41  No.[215]
    比古太郎追えど暮れゆくきのうけふ

千葉ちちろ   2006/10/13-15:46  No.[216]
 
    「比古太郎」とは何なのかわからず、広辞苑で調べましたがありませんでした。インターネットで検索してみたらどうやら入道雲のことらしいことが判明。ちなみに江戸では「坂東太郎」、浪花では「丹波太郎」、近江あたりでは「信濃太郎」、九州で「比古太郎」などというらしい。私の歳時記には載っていないが夏の季語として使うらしいこともインターネットで判明。作者は九州の方か出身者でしょうか。方言を季語にされると戸惑いますね。子どものころの思い出でしょうか。入道雲を追いかけたんでしょうね。「きのうけふ」は「過去と現在」でしょうか。
 

千葉ちちろ   2006/10/13-18:31  No.[217]
 
    続きです。はじめは「暮れゆく」が秋の季語かと思いましたが、「秋の暮」とか「暮れの秋」「秋暮るる」などと「秋」がないと秋の季語ではないんですね。先生や事務局の内藤さんからのコメントで時節がずれることも了解しております。さて、あとで気がついたのですが「きのうけふ」は「きのふけふ」になると思います。念のため。
 

海紅   2006/10/13-19:31  No.[218]
 
     毎日懸命に生きているつもりなのだが、日々はいたずらに過ぎて、夢ばかりがふくらんでゆく。作者の意図はわからないが、一句の表現からこんなふうに深読みをしてみた。比古太郎で切ってみたのだ。これでよいとすれば、例えば、

 今日も又かくて終りぬ/比古太郎

 比古太郎(雲の峯)に、夢多き自分を重ね合わせたか。しかし、この解説はこの句を褒めているのではない。易しい言葉で描く訓練が必要だと思う。

 

梅田 ひろし   2006/10/14-08:56  No.[219]
 
    雲の峯が立ち上がる日が続いている昨日今日、いそがしく
用事をすませても、つぎつぎにさまざまな用事に追いかけられているという句意であると思うが、比古太郎は一般的に使われない季語なので、訴えてくるものが薄い。
用語も正しく使いたい。「比古太郎追へど暮れゆくきのふけふ」のように・・・・。
 

千葉ちちろ   2006/10/14-11:03  No.[220]
 
    先生も談話にご参加していただいて嬉しいです。句意については先生と梅田さんのお二人がご説明しておりますが、私は先生の方が好きですね。しかし、「比古太郎」という季語は世間一般的には知らない人が多い言葉だと思いますので、何を詠んだのか、すぐにわからない欠点があります。
 
 雲の峯山の彼方に夢を追ふ
 

伊藤無迅   2006/10/15-01:45  No.[221]
 
    「比古太郎」については、皆さんご指摘のとおりと思います。私も初めて知り、勉強になりました。
さて、私の気になるのは次の点です。
・「追えど〜ゆく」
因果を表すこの叙述表現にしては曖昧さが残る点です。
雲の峰を希望、あるいは大志と置き換えても昨日今日では間尺が合わないように感じます・・。
俳句は、「今、此処、我」を詠むものと言われます。
先生の句のように、今日が終わった「今」を詠んだほうが、句意がすっきり伝わり、句もすっきりすると思います。
  
 

千葉ちちろ   2006/10/16-08:09  No.[222]
 
    無迅さん。いつも勉強になることを教えていただきありがとうございます。俳句は「今、此処、我」を詠むものとはじめて知り、すごく参考になります。
 

小出富子   2006/10/16-23:28  No.[224]
 
    比古太郎が、雲の峰と判り、雲の峰が夏の季語であることを知る。 
 雲の峰幾つ崩れて月の山   芭蕉
 六月や峰に雲置く嵐山    芭蕉
芭蕉は、『六月」を「ロクグワツ」と振仮名を付け、「ミナヅキ」と訓読しないように、指示したと言う。
 芭蕉文集  新潮社  
 基本季語五〇〇選  講談社学術文庫より 

 

蕩稜   2006/10/27-11:16  No.[238]
 
     返信遅れまして申し訳ないです。拙作にたくさんのコメント、ありがとうございます。
 えっと、一応作者本人の意図を申し上げますと、僕は陸上部だったので、夏のグラウンドにはいつも入道雲がありました。ただ、八月の半ばも過ぎるとそれまで練習中ずっと青空に大きな雲があったのが、いつのまにか夕暮れと、秋の雲に変わり始めてしまうんですね。そういうころになると、夏の終わりを実感して、切ない気持ちになるのですが、そのころの「ああ、また夏が終わるころなんだなあ」という気持ちを思い起こして作った句です。表現力の欠如のために、混乱を招いてしまい申し訳ないです。
 返信が遅れてしまったのは家族共用で使っているパソコンで、誰かが迷惑メールと間違えてここからのメールを受け付けない設定にしてしまったからです。機械音痴の当方には何をどうしたらよいのかわからず……これからは意識的に巡回するようにしたいと思います。どうぞご容赦を。
 最後ですが、「今、此処、我」いい言葉ですね。勉強になります。
 

千葉ちちろ   2006/10/27-16:09  No.[239]
 
    五味田さん、句意のご説明ありがとうございます。やはり作者から詠んだときの状況とか、気持ちとかの説明があると表現力はともかくとして、十七文字に込められた意味がわかっていいですね。ありがとうございました。
ところで五味田さんは九州のご出身の方ですか?
 

千葉ちちろ   2006/10/27-17:16  No.[241]
 
    追伸。教職に内定の由。五味田さんとは面識はありませんがおめでとうございます。頑張ってください。
 



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