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 ■白山連句会第五回興行
    2009/01/20-16:03  No.[6122]
     半歌仙「酢豚定食」の巻

酢豚定食おとなしく待つ無月かな     酢豚
 一輪挿しに萩の一枝             海紅
愛の羽根つけた武将の現れて        千年
 目の輝きて詩を謳ひつつ          月子
ストリートミュージシャンゐて新樹風     海紅
 粟稗高く伸びし青田よ            無迅

熊野路の奥の奥なる村に住み        希望
 河畔に憩ふ男女数組             千年
思い出をつくりに秘密の宿探し        喜美
 希望の残るパンドラの箱           千年
地球儀の止まる戦火のあるところ      酢豚
 大枯野から見える繊月           ちちろ
冬休みまどろむ猫と少年と           眠猫
 十字架乗せる仏壇の隅           海紅
声かかるやうに思ひて振り返る        千年
 エチュード続く坂道の家           月子
花の宴そのまま句座になりゆける      希望
 紫雲英蒲公英雲雀回転           執筆

(平成21年1月20日首 同2月11日尾 千年捌)
 

千年   2009/01/20-20:14  No.[6123]
 
     根本さんが会員掲示板に、1月18日のNHK俳壇で正木ゆう子氏が安居さんの「酢豚定食・・」の句を紹介していたと書き込んでいただき、そこに、海紅先生が脇を、私が第三を付け・・・始まりました、白山連句第五回興行。新年早々の巻き始めの発句が、秋の「無月」というのも変でおもしろい。
 それでは、皆様、お祝い気分で、酢豚定食を巻いていきましょう。半歌仙の始まり、始まり〜
 

大江月子   2009/01/21-08:32  No.[6126]
 
    目の耀きて詩を謳ひつつ
 

千年   2009/01/22-10:16  No.[6128]
 
    はい、いただきます。
 

大江月子   2009/01/22-16:08  No.[6129]
 
    千年さんありがとうございます。
今年もどうぞよろしく。
 

千年   2009/01/22-20:21  No.[6130]
 
    月子さん、本年もよろしく御願いいたします。
次は、秋の句以外、雑(無季)でもいいです。
 

山房の海紅   2009/01/25-19:45  No.[6142]
 
    ストリートミュージシャンゐて新樹風
大学の雑木林は径多し
鈴蘭の丘の東屋にて待つと
三畳に西日濃きことありがたし

 ちょっと難しそうな五句目なので、テストを受けるつもりで出してみます。判決をお願いします。


 

千年   2009/01/25-20:12  No.[6145]
 
    先生、どうも有難うございます。
大学と三畳の句のどちからにしようと学生気分がまだ抜けない千年は一考。武将の吟じ(ひょっとしたらこの武将はNHK天地人の直江兼続かも??)から、転じて貧乏詩人学生へといこうとも思いましたが、酢豚定食をおとなしく待っているのも学生さんと定食屋さんの付けと見て、よって、大学と三畳は没。
ここは、少し跳ばずに、ストリートミュージシャンでいきます。新樹風の季語が新たな転じの風を巻き起こしてくれそう。
 

千年   2009/01/25-21:51  No.[6146]
 
    今日の読売新聞に、東洋大学共生思想研究センター主催(後援・読売新聞社東京本社)の連続国際シンポの記事を見つけた。なかに、渡辺章悟氏(東洋大学インド哲学)が「・・・南インドで中世に始まったバクティ運動は、後のインド宗教思想に影響を及ぼしたが、そこにインド的共生を解く鍵がある。バクティは敬愛、敬神を意味し、その信仰によって得られる恩恵をアヌカンパーという。この言葉には「ともに震える」「共振する」という意味がある。異なった音が共鳴しあうところに、他者と対立しながらも共にいきていくというインド的な共生概念がある」と発言されています。

連句は共生の文学といわれていますが、アヌカンバーにもつながるか・・・閑話休題(千年)
 

山房の海紅   2009/01/25-22:38  No.[6147]
 
    名捌きに納得。勉強になりました。
 

ちちろ   2009/01/26-10:13  No.[6148]
 
    小生も参加。

 ●さえずりを聴く露天の湯船

千年さん。遅ればせながら本年もよろしくお願いいたします。
 

千年   2009/01/26-12:02  No.[6149]
 
    ちちろさん、ここは、打越で詩を謳い、前句がミュージシャンなので、さえずりをもってくると、「声、歌」の三連続になってしまいます。場面転換をお願いします。あっさりと場の句、歌わない動物をもってくる手も・・いやいや酢豚がいました・・新樹風は初夏?春でしたっけ?
 

山房の海紅   2009/01/26-12:10  No.[6150]
 
    新樹(風)で夏。五月くらいと見ていただければ幸い。
 

千年   2009/01/26-13:08  No.[6151]
 
    どうも有難うございます。
脱線・・・昨日の日経新聞、俳壇のページの下のコラムに、足立則夫特別編集委員が、「江戸語時代語辞典」のドラマを探ろうと、川崎市郊外で独り暮らしをする尾形先生を訪ねた文章が掲載されています。会員掲示板で土地改良新聞を引用しながらお知らせした「農業土木」に関する記述もあり、「・・・二十五歳で終戦。思うところあって、大学には戻らず、農業土木の現場監督になった。山梨県の八ケ岳や甲斐駒ケ岳のすそ野などを開拓。荒廃した国土の再建と飢えに苦しむ国民のための食糧増産に貢献しようとしたのだ・・・」このあと運命の弁当を包んでいた新聞と出会うわけです。この文章のタイトルは「古新聞の縁」でした。
 

伊藤無迅   2009/01/26-14:04  No.[6152]
 
    遅ればせながら参加です。
   粟稗(あわひえ)も大きく伸びし青田かな

小生が敬愛するバンダナ・シヴァ女子(インドの環境問題先駆者の一人)は一つの畠に何でも植える古代インド農法の推奨者です。
 

伊藤無迅   2009/01/26-14:14  No.[6153]
 
    しまった、こんどは長句でした。

   粟稗高く伸ぶ青田かな

修正します。
 

ちちろ   2009/01/26-19:03  No.[6154]
 
   

 ●前を隠して湯船にドボン
 

千年   2009/01/26-20:03  No.[6155]
 
    無迅さん、ちちろさんどうも有難うございます。ここは、前句の初夏を受けて、もう一句夏の句がほしい感じ。
〇水盗む荒魂も失せ青田売 加藤楸邨 ・・・「水盗む」「水争い」をなくすために農業土木が活躍したといえる・・・
ここは無迅さんの句をいただき、「かな」の切れ字はちょっと勘弁していただき、「粟稗高く伸びし青田よ」でいきましょう。ミュージシャンは雑穀マイスターの資格を持っているかも。あるいは、百姓の親父さんの田んぼかも・・・青田で晩夏。次は雑の句で御願いします。
 

千年   2009/01/26-20:13  No.[6156]
 
    雑の長句
〇弁当を包む新聞師の訃報
といこうと思いましたが、酢豚定食があるから・・・没。
時事句
〇年越しの日比谷公園派遣村


 

堀口 希望   2009/01/26-22:29  No.[6157]
 
    仲間に入れてください。とりあえぬ一句。
  熊野路の奥の奥なる村に住み   希望

よろしく。
 

千年   2009/01/26-22:48  No.[6158]
 
    はい、いただきます。地名で転換できました。

 

千年   2009/01/26-23:11  No.[6159]
 
    〇修験の僧の跳びし幻影
〇河畔に憩ふ男女ふた組

恋の呼び出しで、河畔をいただきます。

二組を数組に訂正します。
 

三木喜美   2009/01/27-08:08  No.[6160]
 
    参加させて下さい。
  高僧の石碑見たさに旅に出て
  座禅など体験できると聴き及び
  伝統の祭りを撮りにカメラ持ち
 

千年   2009/01/27-10:20  No.[6161]
 
    三木さん、次は恋っぽくいっていただきたいのですが。
○高僧の教へ受けるといいながら
○座禅など体験するといいながら
○歌垣の祭りといふも艶めきぬ

とかとか
 

三木喜美   2009/01/27-14:16  No.[6162]
 
    すみません恋でしたら奥地から連想して
  思い出をつくりに秘密の宿探し
  座禅など組みて嫉妬を鎮めんと
などはどうでしょうか?
 

千年   2009/01/28-06:46  No.[6163]
 
    打越から連想されたら困るんですが・・・思い出づくりいただきます。
 

千年   2009/01/28-07:13  No.[6164]
 
    今「うらやまし猫の恋 越人と芭蕉」吉田美和子著(木犀社 2008年2月20日刊)を読んでいます。芭蕉と越人等の巻いた連句の「読解」もでてきてほんとにおもしろい。「・・・連句の紙屑にこそ、生きた呼吸がある。俳諧は独りではできない。人々があんなにもつれあいながら、懸命に生きている不思議な世界だ。・・・」「連句は言葉の上の虚構の連想ゲームなのであるが、そこに虚実を織り込んで心の交流をするはからいの楽しみである」
 

三木喜美   2009/01/28-09:30  No.[6165]
 
    打越と重なってはいけないと言う基本を忘れていました。何とか採っていただき有り難う御座いました。
 

千年   2009/01/28-12:11  No.[6166]
 
    いえいえ、しっかり付いておりますので、よろこんでとらせていただきました。
 

千年   2009/01/28-20:18  No.[6167]
 
    「秘密の」を「鄙の」に語呂よく直そうと思いましたが、やはり奥と打越。このままとりあえず、いきましょう。
 

堀口 希望   2009/01/29-10:43  No.[6168]
 
    恋句三句はちょっとしつこいかとも思いますが、前句が地味な恋ですので、もう一句恋を(しかもバレ句)。
  終日(ひねもす)のたりのたり抱き合ふ  希望
 

千年   2009/01/30-02:07  No.[6169]
 
    はい、いただきます。といきたいんですが・・・皆様もう一考。希望さん、すみません。
 

千年   2009/01/30-02:14  No.[6170]
 
    「狭いけれども風呂に入ろう」
「場所は湯島か中目黒・・宿に風呂とは付き過ぎ」
「「浮世の果ては皆小町なり」か」
「なにか「いまぞ別れの刀さし出す」「思いきったる死に狂い見よ」」
「要するに何かほんとの叫び、言葉が欲しい」

少しひいて、「雨の宿りの無常迅速」みたいな・・・
情景に飛んでもいいかも、恋離れ的な・・・言えば言うほど泥沼に入るよう・・・・

 

ちちろ   2009/01/30-09:32  No.[6171]
 
    まだ恋でいいんだったらこんなのどうだっぺ。

 ●けんか別れもすぐ次の人   ちちろ
 

千年   2009/01/30-10:29  No.[6172]
 
    ○となりを見たら知らぬねえさん
○アラフォーからは逃れられない
○言えば言うほど泥沼になる
○話相手をみつけなさいな


ちちろさん、もう一丁。
 

研究室の海紅   2009/01/30-11:24  No.[6173]
 
     停滞ゆえ、人事を離れるのも一手か。会釈で距離を置くか。
 

千年   2009/01/31-10:11  No.[6174]
 
    どうも有難うございます。軽めの場の遣句か・・・
出ている句は、前句の肉付けというか、説明だけになっていたか。オモテ5句目の海紅先生の付けは、前句を受けながらも「新樹」風が入ることによって、一句としての独立を保っている。
 

千年   2009/01/31-11:05  No.[6175]
 
    「会釈(あしらい)」
海紅先生が編集委員をされた「連句辞典」(東京堂出版)によれば、「@前句の取り扱い方。また、前句に対する付け句の対応のし方をいう。具体的には、前句の何を手がかりにしてどこに付けるかという付所、前句からどのように発展させて句を付けるかという付心、どのような手法で前句に付けるかという付合の方法などについて幅広く用いられる。さらに、「会釈が気味よい」などといって、付味の評価の基準として用いられることもある。・・・A七名八体に関わる三法(有心付・会釈・遁句)の一つ。前句との付心が有心付ほど重くなく、遁句より重いものをいう。前句の流れや勢いの余勢に乗って、素直に付ける手法である。・・・・B前項Aの「会釈」を分類したものの一つで、七名八体の七名の一つ。打越からの変化が難しいときなど前句の人の容姿・持物・衣類または周辺の器材・食物などをもって程よくその場をあしらってゆく方法である。「灰うちたゝくうるめ一枚 凡兆/此筋は銀も見しらず不自由さよ 芭蕉/たゞとひようしに長き脇差 去来」(『猿蓑』「市中は」の巻)は、打越が田舎の侘しい様、前句はその地方を通る旅人であり、付句も変化しにくいところであるが、その旅人の持っている長脇差で適当にあしらったもの」
 

千年   2009/01/31-11:15  No.[6176]
 
    〇希望の残るパンドラの箱
 

千年   2009/01/31-13:03  No.[6177]
 
    それでは、パンドラ(パンドラとはすべての贈物を与えられた女の意だそうです。禁断の箱からあらゆる諸悪が飛び出したので蓋をしめたら希望だけが残ったそうです。たまたまこの話を最近の新聞記事で見て、心にひっかかっていました。楽屋裏情報)をいただいて、先に進みましょう。
 

酢豚   2009/01/31-20:20  No.[6178]
 
    雑でいいですか?
とりあえずウオーミングアップで

地球儀の止まる戦火のあるところ

かるい景色なんかの方がいいのでしょうか・・・?
 

千年   2009/02/01-11:18  No.[6179]
 
    私も軽い景色とも思っていたんですが、いやお見事!いただきます。
 

千年   2009/02/01-19:59  No.[6180]
 
    次は月の定座の前句にあたるところ。雑でも、冬でいっても・・・
 

堀口 希望   2009/02/01-23:36  No.[6181]
 
     ナイチンゲール逝きて百年    希望

付き過ぎですか?
 

千年   2009/02/01-23:47  No.[6182]
 
    そうですね・・ちょっと付きすぎかと・・・それこそ会釈、遁句あたりで何か・・・冬の月の短句あたりでもおもしろいかと・・・・月の定座にすると「地球」と「月」で打越に・・・・・ああやっちゃった・・・・
 

千年   2009/02/01-23:52  No.[6183]
 
    連衆の皆様。次は冬の月の短句でおねがいいたします。地球と月のすりつけで乗り切りましょう。(月を定座から下げる手もあり。雑の句でも)
 

眠猫   2009/02/02-00:08  No.[6184]
 
    芭蕉会議の会員ですが投稿は此処で良いのでしょうか

微睡む虫のコーパルの夢



 

千年   2009/02/02-00:47  No.[6185]
 
    眠猫(ねむりねこ)さんでいいんでしょうか。ようこそいらっしゃいませ。
まどろむ猫でもいいような・・・コーパルの夢?
パンドラが変な句なので、いまいち打越っぽく感じてしまいます。ちょっと硬い・・・「微睡む猫を撫でる少年」とかはいかがでしょう。よろしければ後2、3句御願いします。
それではおやすみなさい。
 

ちちろ   2009/02/02-07:57  No.[6186]
 
   
 ●冬の木立にかかる眉月   ちちろ

無理やりって感じですかね?
 

大江月子   2009/02/02-09:15  No.[6187]
 
    月からそこは見えるのですか  月子
 

ちちろ   2009/02/02-09:42  No.[6188]
 
    訂正。

 ●冬の荒野にのぼる眉月  ちちろ
 

千年   2009/02/02-12:36  No.[6190]
 
    「月」だけだと秋になってしまいます。判歌仙なので、秋、夏と一群がすでに出ており、ここで秋というのもちょっと・・・「虫」も秋でしたね。
月は無月なので、ここは「満月」にのぼっていただきましょう。冬の荒野を「大枯野」に斧正させていただいて、「大枯野よりのぼる満月」
おかげさまで、人事句から完璧に離れることができました。次もう一句冬でいっても・・・
 

千年   2009/02/02-12:40  No.[6191]
 
    といいつつ、パンドラは場で大枯野の場の句か・・・
なんか、「希望」と「昇る満月」で打越っぽくなる・・・
「大枯野から見える繊月」でいきましょう。
 

千年   2009/02/02-13:00  No.[6192]
 
    ここで眠猫さんの発想をいただき次は
「蜜柑箱まどろむ猫と少年と」でいかがでしょう。
ありゃ・・パンドラの箱があった・・・
 

三木喜美   2009/02/02-22:00  No.[6195]
 
    私が下手な句を付けたため次が滞り申し訳ないと思いつつ3日ほど旅行に行き今帰って来ました。続いていてホットしました。皆様有り難う御座いました。
 

千年   2009/02/04-07:00  No.[6199]
 
    それでは進めましょう。
〇吸入器まどろむ猫と少年と  眠猫
 

研究室の海紅   2009/02/04-18:29  No.[6200]
 
    「吸入器」がわからないのですが。
 

千年   2009/02/04-23:42  No.[6202]
 
    「吸入器」三冬「風の喉をいやす家庭医療器械」
〇吸入器地獄のごとく激すなり 誓子
〇吸入の妻が口開け阿呆らしや 青邨

病体・・投げ込み的に季語を使っておりますが・・少し無理がありましたか・・・打越の戦火に病体というのも・・・

雪兎まどろむ猫と少年と 
冬休み微睡む猫と少年と



 

千年   2009/02/05-12:20  No.[6203]
 
    「地球」天象、「雪」降りもので少し障る・・・
少しあっさりと、冬休みでいきましょう。次は雑の短句
 

山房の海紅   2009/02/05-15:13  No.[6204]
 
    納得。多謝。
 

山房の海紅   2009/02/05-15:31  No.[6205]
 
    畳に時を刻む夕映え
十字架見ゆる仏壇の隅
誰を乗せ来る終バスの音

 なんちゃって!付くやろか?
 

山房の海紅   2009/02/05-15:34  No.[6206]
 
    打越に月があるから、「夕映え」「終バス」はダメか!
 

千年   2009/02/05-21:53  No.[6207]
 
    海紅先生、どうも有難うございます。
十字架いただきます。雪月花ではないですが、神仏とりあわせのぜいたくな句。ムム・・とはいえ、見ゆると、見えるで打越の陥穽に・・・・・・・
すみませんが、「十字架何故か仏壇の隅」「十字架乗せる仏壇の隅」乗せる(あるという感じ)でいきましょう。
 

山房の海紅   2009/02/05-22:21  No.[6208]
 
    なるほど。では今宵はこれにて。
 

千年   2009/02/06-04:21  No.[6209]
 
    〇口ずさみ涙とともに種を蒔き
〇声かかるやうに思ひて振り返る
種は喩えとして花とは障らず・・・・ここまで気にしなくていいかな。
〇年食うと早起きとなり深夜便(NHK)
 

千年   2009/02/06-13:28  No.[6210]
 
    それでは、急ぎましょう。声をいただきます。
次はいよいよ花前。
まだお酒がでてませんぞ。酢豚定食をおとなしく待っているひとは酒は飲んでない・・・・・あるいは何か出ていないものが振り返ったらあったとか・・花前なのであまり重たくならないよう。
 

大江月子   2009/02/06-17:43  No.[6211]
 
    さっぱり自信ないんですけど、とにかく

エチュード続く坂道の家
坂下り来るオカリナの音
宅配便でワイン賜る
食器屋さんへ就職決まる
 

千年   2009/02/07-09:53  No.[6213]
 
    そうですね、なんか曲がほしかった。練習曲が聴こえてきました。エチュードいただきます。
いよいよ花の座。
 

千年   2009/02/07-21:31  No.[6214]
 
    閑話休題。「サステナビリティ学連携研究機構(IR3S)」(文部科学省科学技術振興調整費「戦略的研究拠点育成」プロジェクト)という大学の世界を活性化させるnetwork of networksがあるそうです。
東京大学、京都大学、大阪大学、北海道大学、茨城大学の参加5大学と、東洋大学、国立環境研究所、東北大学、千葉大学、早稲田大学、立命館大学の協力6機関が連携して、サステナビリティ学(持続可能な地球・社会・人間システム学)分野における世界トップクラスのネットワーク型研究拠点の構築を目指しているそうです。
早稲田大学は「政治的意思決定とジャーナリズム」、立命館大学は「調和社会構築への戦略的イノベーション」、東洋大学は「共生の哲学」、千葉大学は「食と健康」がIR3Sでの課題。
そのIR3Sの雑誌「サステナ」2009年第10号(フリーペーパー)に吉川弘之・元日本学術会議会長の連句に通じる談話が掲載されているのでご紹介。(ああ、長かった・・)

吉川氏は、アメリカの物理学出身の科学哲学者チャールス・サンダース・パースの研究を紹介し、「・・・リンゴがおいしいという前提があって、リンゴが示されたときに、おいしいと答えるのが演繹です。それに対して、何かおいしいものがあると言われたときに、それはリンゴであるかもしれないと考えるのがアブダクション(仮説的推論)です。おいしいということから推定したら、リンゴでなくてもいいので、それは間違った結果を出すこともあります。だから正しい論理学にはなりません。・・・パースはある意味で失敗しました。・・ただし、アブダクションというものが存在することは明らかにしたのです。私はパースに出会い、設計者の行動はまさにアブダクションで、その論理はシンセティック(構成的)だと考えるようになりました。・・・」

「仮説的推論」は「連句の付け」のあえていえば科学的言い換えといえるのではないでしょうか。式目、歌仙等の形式は構成的(シンセティック)。
今日、東大安田講堂で行われた、「地球温暖化問題 議論から行動へ〜低炭素社会の実現に向けて〜」主催・東京大学IR3S、協賛・日本経済新聞社の取材仕事で上記の言葉に出会いました。初めて安田講堂に入りましたが、出席者1000名の満杯状態でした。

花前に長ったらしい話を持ち出して失礼いたしました。
ただ、連句の実作も含め新たな連句認識を大正から昭和にかけて開陳された物理学者寺田寅彦はきっとこのパースの「仮説的推論」を既にわかっていたのではと思ったので書いてみました。仮説的推論(abduction 誘惑、外転)からモンタージュへ連句は無限に広がる・・・千変万化!
 

千年   2009/02/08-10:02  No.[6215]
 
    花前にいい句が出ています。ここはどんな句でも付けやすい。
 

大江月子   2009/02/08-10:28  No.[6216]
 
    千年さんありがとうございます。
お話しも難しいけどわかるような気がします。
もう少しかみ砕いて大切に読みます。
 

千年   2009/02/08-17:29  No.[6217]
 
    ちょっと遊びが足りないので、例えば
〇ひばりにはなれないけれど花と雪 月子
〇ひばりへも酒振る舞はん花の山
〇花の宴ひばりとなつてあの空へ

連衆の皆様 花の座に花さかせてください。
 

大江月子   2009/02/08-19:49  No.[6218]
 
    千年さんたらっ
なんだかもうお花見がしたくなりましたね。
先生のブログには見事な月と花が……
 

千年   2009/02/08-21:23  No.[6219]
 
    「・・・芭蕉は後に門弟たちに俳諧の心得を語って「無分別に句作あることをおもふべし」と言ったことがある。俳諧は三尺の子供にさせよ、とも。それは幾分か諧謔をもって語られた言葉であるが、「無分別」という一途な、裸の感応力を大切にしたからであった。・・」(「うらやまし猫の恋 越人と芭蕉」吉田美和子 木犀社(文京区千駄木1-2-14 電話03-3824-1252)より

無分別は仮説的推論・・・
 

堀口 希望   2009/02/08-23:25  No.[6220]
 
    花の宴そのまま句座になりゆける   希望

よろしくお願いします。
 

市川千年   2009/02/09-12:27  No.[6221]
 
    はい、いただきます。
 

山房の海紅   2009/02/09-21:24  No.[6222]
 
    海女になる娘を祝ふ村長
麻婆豆腐にまじるぜんまい
菫蒲公英紫雲英はこべら
文台出でて賑やかな春
 

ちちろ   2009/02/10-07:59  No.[6223]
 
     
 ●雲雀さへづる晴れ渡る空
 ●天守を仰ぎまたまた一献
 

ちちろ   2009/02/10-15:45  No.[6224]
 
    先生の句と勝手に折衷。

 ●紫雲英蒲公英さへづる雲雀
 

千年   2009/02/10-17:57  No.[6225]
 
    ◎紫雲英蒲公英雲雀回転 
月子さん、先生、ちちろさん、千年の合作ということで「執筆」でいきましょうか。

 

千年   2009/02/11-09:28  No.[6226]
 
    それでは、遊ばせていただきました。雲雀回転で無事万尾。海紅先生、連衆の皆様、どうも有難うございました。
 

山房の海紅   2009/02/11-17:12  No.[6227]
 
    絶妙なる挙句にて、生きる気力倍増せり。俳諧といふ一期一会に感謝感謝……。
 

三木喜美   2009/02/11-18:29  No.[6228]
 
    半歌仙完結おめでとうございます。最後の成り行きがどうなるのだろうと胸ときめかせ拝見していました。一句でも参加できて嬉しく思います。有り難う御座いました。
 

酢豚   2009/02/11-20:20  No.[6229]
 
    私の句を発句に巻いていただき感謝です。
皆様のおかげでいい記念になりました。
本当にありがとうございました。
      夕食は鰤の照り焼きの酢豚より
 

ちちろ   2009/02/11-21:58  No.[6230]
 
    千年さん、ありがとうございました。
挙句は特に小生の無理やりな割り込みをも汲んでいただき感謝。また次回を楽しみにしております。
 

堀口 希望   2009/02/11-23:01  No.[6231]
 
    巻き上がった半歌仙を通読し、破綻なくよく纏まっていると思いました。特に印象に残るのは、発句から第三にかけての3句です。花の常座の打越に地球儀が出たときには一瞬ぎくりとしましたが、花を引き上げることで解決、さすが捌きの力量と感服しました。ありがとうございました。
 

堀口 希望   2009/02/11-23:10  No.[6232]
 
    只今の書き込みに誤りがありました。正しくは
「月の定座の打越に地球儀が出たときには一瞬ぎくりとしましたが、月を引き上げることで解決…」
です。お粗末でした。
 

  2009/02/11-23:18  No.[6233]
 
   
 

千年   2009/02/12-21:00  No.[6234]
 
    どうも有難うございます。
えひめ俵口連句全国大会誌「俵口」13号に、詩人で近畿大学非常勤講師の鈴木漠氏の「連句裏街道」という講演が掲載されています。連句の起源を紀元前116年、漢の武帝の時代の対話詩「柏梁体」から説くおもしろいエッセイですが、最後に子規のことが・・・
幸田露伴が河東碧梧桐のインタビヴューに答えた記事として、露伴の俳諧の友人幸堂得知という旧派の宗匠の指導のもとに露伴と子規が連句を試みた記録として、「蕪村と同時代の大島蓼太の句「夜咄の傘にあまるや春の雨」を立句にして、脇を露伴が「柳四五本ならぶ川べり」と付けて、第三を子規が「のみさした茶を陽炎にふりまいて」と付けるのですが、子規の句を幸堂得知が一直して「さめた茶を蛙の声にふりまいて」とするのです。・・・・そうです。子規の元の句「陽炎」は句としては面白いが問題ですね。発句の「春雨」と天象の打越(観音開き)になっています。それを幸堂得知がさっさと「蛙の声」に直したわけです。子規の連句嫌いは、案外この時の付合いで自尊心を傷つけられたのが原因かも知れません。・・・・我田引水を承知でいえばダイアローグの連句こそ二十一世紀にふさわしい文芸だといえるかもしれません。・・」

茶を陽炎にふりまく方が蛙の声にふりまくよりおもしろい、しかし・・・連句一巻としての意識があれば無難に式目に従って直した方がいいとも・・・

それでは、連衆の皆様、またよろしく御願いいたします。次は百韻!??
 

山房の海紅   2009/02/15-18:57  No.[6239]
 
    百韻は古来正式連歌(俳諧)のものだから、やるとすれば目的を定めるのがよろしい。『おくのほそ道』320年とか、○○さん初孫誕生祝賀とか……。
 

千年   2009/02/15-22:06  No.[6240]
 
    どうもご教示有難うございます。
 



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