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 ■200806_01
 海紅   2008/06/02-20:06  No.[5368]
    淋しさの距離に緋目高ひろごりし

ちちろ   2008/06/04-07:24  No.[5373]
 
    私が子どもの頃には小さな小川や池のあちこちにメダカが群れをなしていたものですが今ではめったに見ることがなくなりました。たまに見ることがあっても群れをなすほどではなく、この句のように淋しいばかりに距離を置いてぽつんぽつんと泳いでいるような有様ですね。夏の句なのですがどこか日常から取り残された淋しさを感じさせる句だと思います。
 

M.S   2008/06/13-02:30  No.[5474]
 
    緋目高?ひろごり?どういう意味ですか??(?-?)
 

ちちろ   2008/06/13-07:21  No.[5475]
 
    M.Sさんへ

緋目高はメダカの改良品種で主に観賞用とか実験用に飼育されているようです。
「ひろごる」は「広がる」と同じで古語です。
どちらも辞書でお調べになってみてください。
 

中村 美智子   2008/06/14-11:08  No.[5499]
 
     庭の火鉢の中に、緋めだかと河原で捕獲した普通のめだかを、飼育していました。1年後の現在、黒きめだかのみ。
 色どりが無くなり、とてもさみしいです。
緋めだかは、鉢の中の空間に点在しており、群れることもありませんでした。
 残されためだかの孤独を慰めるために、多摩川に捕獲しに行こうと思っています。
 

むらさき   2013/10/15-22:18  No.[8050]
 
    心を、ていねいに詠もうとしていらっしゃり、惹かれました。また、実験的ともいえる表現方法に関心を抱きました。

身体感覚を頼りに、心の変化を探り、それを、みずみずしい感性で表現。リズムもいい。
「緋目高ひろごりし」は、優婉な日本画をみているようで、うつくしい。

この句のキーワードは、「距離」。
「距離」という、物理的隔たりの表現にもちいることの多い言葉を、きわめて情緒的な「淋しさ」と関連づけたところが、この句の魅力であり、難解さでもあるように思う。
しかし、難解さを敢えて(?)投入したことにより、蒼い感性のきわだつ作品、になった。この感性は、新鮮!

「距離」という表現は、見えない心を、器のように感じさせる。この表現で、心が、三次元化・空間化され。可視化・見える化された。この発想は、ユニーク。斬新!

また、心理的空間を、「距離」と冷めて言い切ったことによって、「淋しさ」の質、までもが表現されてしまった。

私は、「距離」を、「淋しさ」の溜まっている、「淋しさ」の漂っている、心理的空間・内的空間のひろがり具合 ー と、理解した。

句の意味としては、”淋しさが、薄氷のように身体に貼りついている、そのように感じられたある日”、緋目高を眺める機会にめぐりあった。
やわらかい・あたたかい色をしたちいさな緋目高は、敏捷に動いていたかと思うと、じい〜と立ちすくんでしまったり。その所作も可愛らしく、目が離せない。
ふと気づけば、いつしか、淋しさは消えて、緋目高のとりこになっていた。「淋しさ」の占めていた心理的空間・内的空間は、緋目高のイメージでいっぱいになっていた、というふうに理解した。

「に」を連結詞(?)として。十七文字の半ばで、一旦、分断されているかに見える構図が。全体を読みおえた時、みごとに統合される。このダイナミックな展開がすばらしい。


毎回、ことなる感動・あらたな感動を体験しております。
ありがとうございました。
           
 



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