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 ■201705_01
 海紅   2017/05/01-15:59  No.[8409]
    在りし日のままの表札薯莪の花

千年   2017/05/02-19:32  No.[8410]
 
    しゃがの花にまず驚きました。
「草の戸も住みかはる世ぞ雛の家」の天命反転句。
しゃがの花がその人の「在りし日」を静かに思い出させてくれているのではないでしょうか。
今の「まま」、その「まま」といった割と現在進行形に使われる「まま」という言葉が、「在りし日」という過去形に続いて使われているのもこの句を生かしていると思います。初夏の静寂。
 

k   2017/05/05-20:49  No.[8411]
 
    著莪の花はちょうど初夏の今頃咲きます。「あら今年は咲かないのかな」と思うとき縁先に可憐に初夏の風の色に咲きます。その色、花びらのイメージより強い花だなと思います。著莪の花は今年も咲きましたが、家は雨戸を閉めたままでいつ空き家となってしまったのか、でも表札は昔のまま。人の世は生々流転、されどまた巡り来る季節。著莪の花が目に残ります。
 

茫るぺん   2017/05/10-11:36  No.[8412]
 
   

くりかえされる 喪  その
過酷 に 耐え  しずかに
内省 の とき を へて
よみがえる  はれやかな 父 。

頼もしくも ・ 恐ろしかった あの
父 の   その背 で
みずべ の 音色 に  心
澄みゆく おさない ボク 。

呪縛 を 解いた 僕 の
内なる 小さな ボク の
内なる 父 の
奏する  かろやかな 旋律 。

まどろめば
「在りし日 の ままの 表札」
庭 に つつましく 「薯莪 の 花」
父 ヲ  これほど 熱く 愛していた トハ 。


 

美知子   2017/05/16-10:43  No.[8413]
 
    この句に出会った時、稲妻が走るような思いがしました。
旅先で散策の途中、出会った風景をとっさに思い出し、そのときの心情そのままに美しい句で見せていただきましたので。
その廃墟の前で、しばらく立ち止まり表札にある名の人はどんな一生を送ったのだろうと一編の小説を繰るような思いで、庭の様もみていました。
花は人の気配で咲くものーと思うほど、人がいなくなるといつのまにか朽ちてしまうのではと思うのですが、シャガの花は強いのでしょうか。つい最近まで手入れをする人がいたのでしょうか。庭の様子から、そこで暮らした人のゆかしさを思いめぐらしたものでした。

父の丹精していた紫陽花はそれは見事な大きな花を咲かせていました。父が亡くなり住人のいなくなった庭の紫陽花は小さな花をわずかに咲かせただけ。薔薇の生け垣も、周りの花々もいつのまにかなくなりました。やがて朽ちるものの儚さとそれをひきずっているもの。いろいろのことを想いださせていただきました。
 



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